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ギターボディー 振動の力学
(1)
第1章 1台のギターの中で、こんなに音の強さに違いがある |

あなたの
ギター 音の出ている様子を 目でご覧いただきます
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ギターの音は何処から出ているのでしょうか
あなたは、それをご覧になったことがありますか
左の写真のように、あなたは、それをご覧になれます |
はじめに、ギターの音をお聴きください 詰まんない音だ・・・と仰らずに、各音の音量や音の伸び具合・・・などをお聴き頂ければ幸いです。
このギターは、こちらでご紹介しております、そこそこの価格のギターです。
MTS
もインストール済みですので、ピッチも正確です。
各弦の開放弦から、半音ずつ、#12フレットまでの
13の音を弾いています。 弦は、親指の腹で、比較的柔らかく弾いて弾いています。
全ての音を、極力同じ強さでピッキング(弾く)するように努めました。
音の波形は、Adobie Audition 2.0
での音の波形です。波形の画像をクリックすると、原寸大でご覧いただけます。 録音はこちらの機材を使用しております。
をクリックすると、お聴き頂けます。
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何か、違いを感じましたでしょうか・・・
上で、 全ての音を、極力同じ強さでピッキング(弾く)するように努めました。 と書きましたが
Adobie Audition 2.0 での音の波形には、違いが有る事をご覧いただけるとおもいます。
一つは、波形を見た場合、縦方向・・・すなわち、音の強さ(dB) に違いが有る事。 もう一つは、横方向・・・すなわち、音の持続性(余韻の長さ)・・・に違いが有る事がお分かりいただけるとおもいます。
そういう観点で、もう一度、下の #4 の音の波形を見ながら、 この
を聞いてみてください。
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このページでご紹介する
は、これ等の音の違いは・・・何から起こるのか・・・それを解き明かそうとする試みです。
このギターは、こちらでご紹介しております、そこそこの価格のギターです。・・・と書きましたが、このような現象は、ギターの価格帯や種類・形状には関係なく、ギター全てに、程度の差はあれ、共通に起こっている現象だとおもいます。 (注)エレキギターのように、共鳴胴を持たないギターでは起こりません。
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ここから、本題に入ります・・・ 音の強さ を 目で見る方法は無いか・・・ 考えました。
この写真は、何だとおもいますか。
ギターの表板
(Top) の上に、良質の良く乾燥した
紅茶の葉
を満遍なく撒いた状態です。 この状態で、弦を弾くと・・・どんなことが起きるでしょうか。
をご覧下さい。
サイズが小さいので、画面表示の大きさを、200%
か、全画面表示 にしてご覧いただくと、少しボケますが、動きがご覧いただけるとおもいます。
弦は、#6弦の開放弦
E2
から、#1弦の#15フレットの
G5
まで弾きました。 ビデオ
をご覧いただくと、途中の音で、紅茶の葉
が僅かに動いている事がお分かりいただけるとおもいます。 紅茶の葉
が動く・・・ということは、ギターの表板
(Top) が
振動 している・・・と言うことが言えます。 紅茶の葉
が動く音、動かない音がある・・・と言う事は、ギターの表板
(Top) の
振動の強さ がそれぞれ違う・・・と言うことを物語っているとおもいます。
そこで、紅茶の葉
の 動き方 を 次のようにランク分けして、それぞれの音に対してギターの表板
(Top) の
振動の強さ をグラフに描いてみました。
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激しく・大きく動く---16
点、やや大きく動く---8
点、普通に動いている---4
点、僅かに動いている---2
点、ほんの僅か動く、あるいは、動きは観測できない--1
点、
その結果は、こんなグラフになりました。 グラフをクリックすると、原寸大でご覧いただけます。 読者の皆さんも、ビデオ
をご覧頂き、
振動の強さ を検証してみて下さい。

このグラフと、上で示した Adobie Audition 2.0
での音の波形を並べてみて見ましょう。 Adobie Audition 2.0 での音の波形は、比較しやすいように、連続に繋げて表示しました。
 
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この結果を比較すると、Adobie Audition 2.0
での音の波形に於いて、縦方向・・・すなわち、音の強さ(dB) が大きい音は、上の
表板振動の強さ のグラフの数値の大きさに殆ど一致していることが分かりました。 |
音の強さ(dB)
の大きい音は、表板(Top) が大きく振動している・・・
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と言う事が分かりました。
当たり前・・・と言えば、当たり前のことでした。
でも、どうして、1台のギターの中で、こんなにも 音の強さの違い があるの・・・
これは、大変大きな疑問点です・・・よね。
この続きは、続き(2) をご覧下さい
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をお読み頂き、有り難う御座いました。

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Mineo Harada
Updated:2007/1/24
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